「緊張して足が震える…」
「力が入って左右のバランスがとれない…」
試合になると緊張して、普段とは違う引き方になり的中が下がる人は多いです。緊張したとき、いつもと違う感覚に陥(おちい)ることは自然なことです。そうときの対処法を小手先の技を入れつつ考えてみましょう。
①足が震えて体が揺れるときの対処法
②普段より力が入ってしまうときの対処法
③緊張をなくす考え方
①足が震えて体が揺れるときの対処法
射法八節の胴造りは下半身を安定させるための技術ですが、緊張すると胴造りができなくなります。もちろんその中で胴造りができることが理想ですが力を抜いても入れても足の震えは止まりません。
対処法:思い切って胴造りを簡素化しよう。
中途半端な胴造りはかえって上半身の揺れを強くし、不安定さを増します。重心の位置を身体の背中側に移してみましょう。胴造り特有のガッシリとして土台はなくなりますが、予測不可能な上半身のブレが予測できるブレに変わります。
上半身のブレがでる分、的を狙う弓手(左手)の揺れが強くなるので、しっかり狙いが的にあったタイミングで離れましょう。
もちろん、弓道の基礎を無視した小手先の技になりますので、日常化して癖にならないように、試合で緊張してどうしようもなくなった時のみ使える奥の手ということを理解しましょうね!
②普段より力が入ってしまうときの対処法
試合を重ねるまでは特に馬手(右手)に力が入って普段よりも引き尺(引く距離)が大きくなっていることに気付くことは難しいです。そうなってるかもしれないという意識をもって試合に臨(のぞ)んでみましょう。
対処法1:押した分だけ引く意識を持つ。
射法八節やその他の上達のコツの中で何度も伝えてきたことです。つい強くなってしまうのが馬手(右手)なので、弓手(左手)を中心に左右のバランスを整えるようにしましょう。
対処法2:思い切って馬手(右手)の引く距離を小さくする。
引く距離を中途半端にするということは、感覚的に毎回同じようにする難易度の上がり幅は想像を超えます。でも、以外とぴったりになることも多いです。あくまで押した分だけ引く、中途半端な感覚が強ければ、押す力を強くしてバランスを取りましょう。
③緊張をなくす考え方
緊張をすぐになくすことは場に慣れるまでどうしようもありません。でも、緩和することは可能です。
対処法1:ルーティン(決まり事)を増やす。
決まった体配(入退場や弓を引く前後の動作)以外に決まり事をつくることで、心を安心させることができます。例えば、入場のときにグっと足に力を入れたり、取懸ける前に胸を張るなど。
もちろん体配に合わせた動作なので見栄えが悪くなることには間違いないことは理解しておきましょう。ルーティンは多く作っておけば、1つ忘れても対応が可能です。
対処法2:日頃の努力を見てほしいというアピールする思考を持とう。
見てほしい=自信 につながります。試合などの緊張する場では、自信を持っている人が強いです。本当は自信がなくても”見て!!”という思いがあるだけで、不安な緊張を楽しい緊張に変えることができます。
そんなアピールはできない…という意思でも、内心では見てほしい…という自分への言い聞かせが結果として、成果に繋がります。
まとめ
①思い切って邪道に走ることも時には大切
②緊張したときの自分を理解しよう!
③決まり事づくりや言い聞かせが成果につながる!!
自分の思い通りに身体が動かないときは、自分の理解と思い込みが結果につながることが多いです。最初のストレスは大きいですが、結果として自分の成長につながります!メンタルトレーニングをしつつ、これは山場!乗り越えたら終わりがある!!という思いを持って、もうひと頑張りだけやってみましょうね!!
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