「ついふざけてしまう」
「普通にしていれば大丈夫でしょ…」
弓道は相手と交錯(こうさく:ぶつかりあう)スポーツではないので、事故はかなり少ないです。ただし、事故が起きたときには命に係わるので、頭の片隅にはいつも安全を考えていてほしいです。
①矢取りで射位の人が意識すること
②看的(かんてき)で意識すること
③弓構えで意識すること
①矢取りで射位の人が意識すること
射位に立つ人が加害者になることが基本となります。そうならないためにも、声掛けを大切にしましょう。
⑴矢取りに入ってもらう人が矢道(矢が通る道)の横を歩いているときには取懸けないようにしよう。
矢を番(つが)えている限り、大して引いていなくても矢はものすごい勢いで飛びます。この矢が人に当たっては命に問題はなくても大けがに繋がります。
⑵矢取りに入ってもらうときは声掛けでコミュニケーションをとろう。
1:射位の人から声掛けする場合
看的(かんてき:的の横の的中を表示する控えの場所)に人が入ったら、1人が”矢取りお願いします”と合図を送りましょう。他の人も”お願いします”と聞こえるように伝えましょう。
ここで、声を出さない意識を持っているとうっかり矢取り中に弓を引いてしまう失敗につながります。
道場によっては、看的に人が入ると、”次の取懸けをやめてください”と声掛けする場所もあります。それほど、大事故につながる可能性があるということですね。
2:矢取りに行った人から合図する場合
看的の横に旗を置いてある道場も多くあります。旗が出たら取掛けをやめるようにしましょう。
3:矢取りを終えた後
矢取りに行った人から”どうぞ”と合図があるまでは絶対に取懸けないようにしましょう。合図がない場合、的の位置を合わせに再度出てくる可能性が大いにあります。
②看的(かんてき)で意識すること
コミュニケーションを取れているつもりでも、集中しているため気づかずに弓を引き続ける場合もあります。誰も弓を引く仕草がないことを確認してから、声掛けや2回手を叩いてから入るようにしましょう。
矢取りの後、再度安土(あづち:的を立てる場所)に入る場合も念のため確認しましょう。このときが一番危険です。
③弓構えで意識すること
弓構えでは弓や矢に問題がないか、的前まで安全かを確認した上で取懸けるようにしましょう。
1:上弭(うわはず)に問題はないか、弦は切れかかっていないか
2:下弭(しもはず)に問題はないか、弦は切れかかっていないか
3:中仕掛は切れかかっていないか、矢の筈(はず)に問題はないか
4:矢じりはついているか、矢に凹(へこ)みや曲がりはないか
5:矢道や的付近に人はいないか
まとめ
①周囲の安全も考えて弓道を楽しもう!
②命を守るためにも何度も確認した上で矢取りをしよう!
③道具に問題ないかを意識しよう!
確認することを習慣化し、恥ずかしがらずにコミュニケーションを取ることで事故は防げます。弓道は高価な道具にも関わらず知らない人の矢に触れたり、普段は静かな一方でコミュニケーションが大切な競技です。
周囲を意識して、安全第一に稽古や試合に臨みましょう!!
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