「手の内の形がイメージできない」
「手にタコや水ぶくれができて痛い」
手の内の作り方は目の前で手本を見て教えてもらうことが多く、振り返ってみることが出来ないことが多いので、今回は図式中心に見ていこうと思います。また、手の内が痛いという悩みも見ていきましょう。
①手の内の作り方
②手にタコや水ぶくれができる
③手の内とは
①手の内の作り方
⑴天文線(てんもんせん)と弓の合わせる角の位置
掌(てのひら)の上下の指紋を繋いだ線が天文線(てんもんせん)です。”弓を上からみた”図の「b」を天文線に合わせて弓を握ります。
⑵弓を握るときに虎口(ここう)を巻き込む
「⑴天文線(てんもんせん)と弓の合わせる角の位置」で弓を握るときに虎口を巻き込みましょう。虎口を下から上にスライドさせるように巻き込み、左の図のように弓を持ちましょう。
⑶指の位置
「図の1」:中指・薬指・小指の先はあわせましょう。
「図の2」:親指の第一関節(指先に近い方)と中指・薬指・小指の詰めの生え際をあわせましょう。このとき親指はしっかり伸ばしましょう。(第二関節が曲がると離れで親指と矢が擦れます)
「図の3」:親指の付け根と中指の間に隙間を作りましょう。
⑷手の内の力の方向
1:親指と小指で中指と薬指を挟むようにします。
(中指と薬指は使わない)
2:”小指は”弓を握る。今後の弓返りへの近道にもなります。
3:親指は的に向かってしっかりと押し伸ばします。離れの時には「⑶指の位置:図の3」の隙間はくっつきます。(押し伸ばす意味・弓を落とさないようにするため)
ポイント1:弓返りしなくても気にしない。弓手(左手)を後ろに振って無理に弓を回す癖は本当に抜けないので、自然に回ることを待ちましょう。
ポイント2:親指側だけでなく、小指側の掌(てのひら)の腹も使って真っすぐ押しましょう。
②手にタコや水ぶくれができる
しっかりと練習した人にタコや水ぶくれができるのであって、しっかりとした手の内をしていればタコや水ぶくれはできないということではありません。結果として、皮が固くなり、タコや水ぶくれができなります。練習頻度の差ですので、気にしないでおきましょう。
⑴親指の付け根のタコ
親指の付け根の右側にタコができていれば正しく弓を引けている証拠。
⑵小指の付け根の腹のタコ
しっかりと小指で弓を持ち、弓を絞る機能を果たせている証拠。
⑶親指の左側の水ぶくれ
人差し指と親指の水かきが大きい人は虎口(ここう)の巻き込まれる量が大きくなり、必然的に弓と擦れる幅が広く水ぶくれになる人もいます。そうでなければ改善が必要なポイントになります。
原因:親指側のちからの使いすぎにより、親指が弓に押し付ける力が強いから、摩擦が強くなる。
対策:小指の締めを強くする(小指の握る力を強くする)。「⑵小指の付け根の腹のタコ」に近寄ることが必要です。
手の内が痛ければ、弓を引くモチベーションも高まりにくいと思います。テーピングを巻いたり、押して弽を使用して、弓道を楽しみましょう!
③手の内とは
手の内とは「手の内を明かす」というように、自分の手のひらを見せるというところが語源となっています。そのため、弓の名手は決して手のひらを見せないようですが、それほど弓道の技術がココに詰まっているということですね。
まとめ
①中指と薬指は使わず、小指を使う!
②手の内が下手だからタコができるわけではない。
③弓の力を最大限に生かすための技術!
痛くなったら嬉しいポイントでもありましたね!!手の内は上級者でも難しい技術です。できる範囲でコツコツ練習していきましょう!
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