弓道~離れで緩む原因と対策方法~

弓道~技術面の向上をしよう~

「離れで馬手が緩むといわれる」
「どう意識しても改善できない」

離れで馬手(右手)が緩む症状は通ってきた人が多い一方で、一瞬の間で緩むため、見抜くことも難しいポイントです。最近ではスマートフォンやタブレットの普及で動画撮影しやすいので、上達に行き詰っている人は、特に一度撮影をして自分の射を確認していただきたいです。

離れの瞬間の”魔”
小さすぎず、大きすぎない引き尺(じゃく)
③魔法の指パッチン

①離れの瞬間の”魔”
 離れの瞬間には魔物がいます。離れの一瞬の”間”でここまで積み上げてきたものが崩れ落ちます。
射法八節の会と離れでみた内容を振り返りましょう。
 大三(押大目引三分一)で30%、『引きけ』で会によるほど100%の力に近づけて弓を押していく話をしました。会では、120%に向けて頑張りましょう。このとき、”押した分だけ引く”を覚えていてください!ぐ~~んの両肩を伸ばすイメージで押し引きしていきましょう!で、伸ばしている途中で離れましょう。(「射法八節のコツ⑥~会~」「射法八節のコツ⑦~離れ~
 ここで一瞬の”間”があれば両肩を伸ばしてきた頑張りが一瞬にして崩れちます。これが離れで緩む原因です。(30%→100%→120%→50%というように急降下します。)

①小さすぎず、大きすぎない引き尺(じゃく)

⑴引き尺(弓手から馬手の距離)が小さい
 原因:引きが小さい=中途半端な余裕がある。つまり、120%から150%につなげるように離れる難易度がかなり高いからです。
 対策:「押した分だけ引く」「会では120%の力(※腕に力は入れない)」ができていれば、小さすぎることはまずないと考えていいです。でも、これが出来ていなければ押しを強くする意識・押した分だけ引く意識を持ちましょう。

⑵引き尺が大き過ぎる
 原因:引き尺が大きいと大きな負荷がかかり左右のバランスが取りにくくなります。すると、腕や肩に余計な力がかかり、離れがという動きがしにくいです。(会の形で肩と腕に全力で力を入れてみてください。体が動かないと思います。
 対策:「押した分だけ引く」を意識するときに、肩や腕がガチガチに力が入っていれば、もう少し軽く押す。又は弱い弓を使用しましょう。

③魔法の指パッチン
 離れ方が分からないとき、左右のバランスがどうしても取れず緩んでしまうときにできる対策があります。
 方法:伸びるにつれて馬手(右手)の親指に引っかかっている中指が浅くなっていきます。取れそうな瞬間に大きな音をならす指パッチンをするイメージで離れましょう。
 →大きな音をならすイメージの指パッチンでは、緩みにくい離れがでます
 ※一方で、力んだ離れになりやすいので注意です。

まとめ
①会・離れを思い出して原因を理解しよう!
②余分な力を抜こう!
③大きな指パッチンを鳴らそう!

引き尺の調整は初心者にはかなり難しい技術です。離れの練習はゴム弓を使って緩まない離れのイメージを練習するとより早く上達します!まずは、余分な力を使わず弓を引く意識をしましょう。そのためには、十文字(弓道〜三重十文字と五重十文字〜)の意識が最も大切です!!

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