「どの段階から狙えばいい?」
「狙い方!?」
的に矢が中(あた)るためには”狙う”という技術が必要です。まれに弓道は「正しく引けば必ず中る」から狙わない!綺麗に引けば中る!と言う人もいますが、必ず必要なことです。実際に弓道教本にも【ねらい】という項目が存在しています。”無理に的中させる”という行動が射形を崩すから良くないという表現が変化してきたのかも知れませんね!
①会での狙い方
②狙い始めるタイミング
③最終的な狙いと離れ
①会での狙い方
弓の籐(とう:握り皮の上の部分)に的を月に例えると半月の状態で狙うのが基本です。ただし、弓の強さ(キロ数)や弓返りのスピード・有無によって満月(的がすべて見える状態)や新月(ちょうど的が隠れる状態)になり、基礎が絶対的とは限りません。
片目で狙っていると的に焦点をあてたときに、弓が見えなくなります。また弓に焦点をあてていると的が透けなくなります。
コツ:弓ではなく、的に焦点をあてて、ぼやぁと弓を気にする意識をしましょう。
注意:矢の先で狙うと、片目を瞑(つむ)りやすいので、籐(とう)で狙いましょう。
②狙い始めるタイミング
打起しの状態では腕の上に的を乗せる。引分けるにつれて、的を腕の上を転がして、終着点で籐の狙いになるようにしましょう。
打起し~会にむけて的を転がす理由は、矢の位置・目線の位置が引くにつれて近づくからです。
③最終的な狙いと離れ
最終的に籐(とう)に辿(たど)り着いたあと、会で両肩をグググッと100%から120%に向けて伸ばします。このとき狙いがどうしても多少ズレます。伸びきった後、最後にもう一度狙いを確認し、離れに移りましょう。会で5秒の時間がかかる理由がここでもわかりますね!!
まとめ
①矢の浅きではなく、籐(とう)で狙う。
②打起しから狙い始める。
③最後にもう一度狙いを確認する。
嘘のようで本当についうっかり狙い方を教えることを忘れる指導者も多いです。これにも理由があり、早い段階で狙い始めると中(あ)てたいの一心で射形を崩してしまうことも多いからです。射手と指導者の両方の気持ちが分かるポイントですね!
あくまで射法八節・十文字の基礎を意識する大切さを忘れないようにしましょう!
(「足踏み」「胴造り」「弓構え」「打起し」「引分け」「会」「離れ」「残心(身)」)
(五重・三重十文字)
コメント